『入れ替わった?』
『その扉の向こうは私達にとっては異世界の゛人間界゛
その扉を開いたプリンセスは人間界の子と入れ替わったの
それが今の゛エイミー゛様
本物の姫様の名前は
゛エネミー゛
…6歳まではね』
あたしは…人間界から来た人なの?
本物のプリンセスじゃない…
『待って待ってっ!!
話が読めないわ!』
『キャンディーロードは
人間界に繋がる扉で
6歳の時プリンセスがその扉を開けてしまって
今の偽プリンセス゛エイミー゛と
本物のプリンセス゛エイミー゛が
入れ替わったのよ
そのあと城は大変だった
エネミー
エネミー
と王様が呼び掛けても
私はエイミーよ?
名前を間違えないでパパ
そうプリンセスは言い続けたの
王様もプリンセスも王妃様も
城の造りも全てが同じだから
人間界からやってきたエイミー様は自分が不思議な世界に来たことを
知らないのよ
そして…この世界に来てから
前の世界の記憶を全て忘れてしまった…
らしいの。』
そうね、あたし6歳までの記憶がいっさいないわ、
『…じゃあ今ここにいる
姫様は…偽物?!』
『多分ね…』
――――メイドはそう言った