「な、何?!」
ついびっくりして声を張り上げる私。
ゆっくり視線を制服に
落とすと、
「…蛙?」
そこにいたのは、
お墓とかによくいる、
小さな小さな蛙だった。
え、でもなんで
結城さんの鞄の中から?
「ついてきちゃったのか。ごめんね、牧野さん」
「あ、いえ…」
全然大丈夫なんだけど、
あれ?
つ、ついてきちゃった?
「朝お墓に寄ってきたんだ。多分、そこにいた蛙」
「あ、そうなんですか」
「知らないうちに鞄に入り込んでたんだな」
って、結城さんは苦笑いはを浮かべた。
お墓…
誰かの命日だったのかな。
気になったけど、これは
あんまり聞かない方が
いいよね。
「じゃあ、私そろそろ行きますね」
「次のテストは頑張ってね」
「! …はあーい」
いたずらっ子みたいに
笑って言った結城さんに、
ちょっと拗ねて返すと、
私は学校へ向かった。



