「遅いよ杏。8:20に家の前に出てろって言っただろ」 『翔平だって、いっつも遅刻するじゃんっ』 「それとこれは別。とにかく走るぞっ!!」 『あっ、待ってよっ』 それから、朝だというのに汗だくになりながら走ったわたしたちが教室に着いたのは、集合時間の3分前だった。