あの子が引っ越した事を告げられた
あの日からあたしはできるだけ目立たなくなった。


前髪を出来るだけ伸ばして、顔が見えないようにした。
持ち物を地味にしたりした。


やはり双子という事もあってか、茜と同じ人を好きになった。


だけどその度に、


自分は茜には勝てない、


あの人は茜が好きなんだ、


茜と取り合いをしたってどうせ負けるのだから、辛い思いをする前に諦めよう、


そう思って、茜と好きな人が仲良くしているのを見ていた。