茜に急かされながら、朝食を食べた私は茜と共に学校へ行った。

私達は県立の高校に通っている。

そして教室へ行き、自分の席に着いた。


茜と私は同じクラスで、同じ苗字を持つ。

だから、出席番号順の席順だと自然と茜が隣になる。


茜が席につくと、さっきまで個々で騒いでいた生徒が、
一斉に茜の元へ群がった。

まあ、茜は可愛いし、性格もいい。
だから人気者になるのはしょうがないと思うけど、


双子なのにこの差はなんだろうと、私は思った。

私は一卵性の双子で姉の茜と顔も性格も似ている筈なのに。


不合理だよなあ、と周りに誰も居ない私の席と対照的な茜の方を見て、
そんな事を思った。




「んね、」


不意に声が聞こえた。