「あーあ」 こんなやりとりも、もうすぐ終わり。 明日で私たちはこの中学校を卒業するんだ。 なんか、へんな感じ。 「お、桜!」 職員室に向かいながら、鶴田が窓の外を指差した。 「見てみ。結構咲いてね?」 「ほんとだ。三分咲きくらい?」 「やっぱ、満開は無理だったなー」 そう言って優しく微笑む鶴田の横顔を見て、 うん、て言って俯いた。 鶴田。 私の好きな人。