「おーい、日直誰だー」 先生があくびしながら教卓付近を探してるのを見て、ハッとした。 黒板の右下には、 「鶴田、丸山」 私“たち”の名前だ。 「あ、やべっ」 隣の席で寝ぼけてた鶴田がすっかり目を覚ました様子で、私を見た。 「最後くらい朝の会までに持ってこれないかねー、君たちは」 日直は朝、職員室から日誌を持ってくる事になってるのだ。 「お前、持ってこいよ」 「はぁ?何でよ」 「じゃあ、ジャンケンな!」 「よし」 私たちは腕を交差させて、手と手の中を覗き込んだ。