花とアイドル☆《完》

花乃はといえば、恥ずかしさも
あって、言葉がうまく出てこない。



「えと、その……待ってたっていうか」



「え? オレを?」



「う、うん/////


あの、言いたいこと、
あったし……」



――あーん、会えたらちゃんと
言おうってずっと考えてたのに、
なんでうまく言えないのぉ




所々にある間接照明の明かりしか
届かない、薄暗い階段。


こんな所でこんな時間に、いつま
でも拓斗を引き留めるわけには
いかない。