花とアイドル☆《完》

「ごめんね〜。

紫乃さんが、そうでもないと娘は
絶対OKしない! って断言してたから。

まあいずれは分かることだし、
うちはどっちでもいいわよって
言っといたの」


「そうですかぁ……」


花乃はミートローフを口に運び
ながら、苦笑い。


「でも、正直いうと」


そこで愛香さんはちょっと複雑な表情になった。


「あたしはもう過去の人だから、
知らなくても別にぜんぜんおかしくないけど。

まさかホントに、たっくんを全く
知らない子がいるとは思わなかったわ」