花とアイドル☆《完》

「うん。そうしてよ」


言って、拓斗はニコッとほほ笑んだ。


でも、すぐにその笑みは消えて、今度はちょっと神妙な表情になる。


「けど、びっくりした?

その……こんな家でさ」


「あ、うん……正直言うと

どこも広くてすごく豪華だし。

あたしは、フツーの庶民だから、けっこうびっくりした」


ミエをはっても仕方ないので、
花乃は素直にそう答えた。