花とアイドル☆《完》

     ☆☆☆☆☆



「花乃さんっ、遅いよ!

走って!!」


「ま、待って――たっくん……!

そんなに速く走れないよぉ〜っ」


「だーっ、何言ってんの!

あのバス逃したら1時間待ち
だぜ?」


「そ、それは分かってるけど
……」


――も、もうダメ。

足がもつれるぅ〜(>_<)


花乃は、提げていたバスケット
ごと、へなへなとその場にへたり
込んだ。


「ちょっ――マジデスカ」


ひきつった笑いを浮かべながら、
先を進んでいた拓斗が引き返して
くる。


そんな2人が目指していた所――
50メートルほど先のバス停で、
停車していたバスがぶるるんと
エンジン音を響かせて発車した。


「あーあ、行っちゃった……」


小さくなるバスを見送って、
拓斗が無念の声をあげる。