「う……。は、遥クン」
花乃は、とてもじゃないけど
スルーできない言葉を残されて、
恨みがましい目で遥を見つめる
けれど……。
「ダメです。
花乃さんも、ちゃんと自分で
考えてください。
フライング発言しちゃったのは
謝りますけど、後はボクじゃー
なんにもできません」
スパッと言い切ると、遥は何事も
なかったように笑顔で手を振って
、帰っていってしまった。
残された花乃はポツンと門扉の
前に佇み、途方にくれる。
「……自分で考えろ、って言われ
ても――」
――あたしだって、そこまで
鈍感なわけじゃない。
そう。
自分の気持ちなら、もう薄々
気づいてる。
でも――拓斗クンの気持ちは、
分からないから。
アイドルと、ただの女子大生。
花乃は、とてもじゃないけど
スルーできない言葉を残されて、
恨みがましい目で遥を見つめる
けれど……。
「ダメです。
花乃さんも、ちゃんと自分で
考えてください。
フライング発言しちゃったのは
謝りますけど、後はボクじゃー
なんにもできません」
スパッと言い切ると、遥は何事も
なかったように笑顔で手を振って
、帰っていってしまった。
残された花乃はポツンと門扉の
前に佇み、途方にくれる。
「……自分で考えろ、って言われ
ても――」
――あたしだって、そこまで
鈍感なわけじゃない。
そう。
自分の気持ちなら、もう薄々
気づいてる。
でも――拓斗クンの気持ちは、
分からないから。
アイドルと、ただの女子大生。

