花とアイドル☆《完》

でも、そんな態度もさらに遥の
呆れを誘うようで、遥はポリポリ
と頭をかきながら、


「変なこと、でもないと思う
けど

もしかして花乃さん、オクテに
加えて鈍感ですかぁ?」


「え、えぇ!?

そんなの自分じゃ分かんない
けどぉ〜っ」


「ふぅん。

じゃあ、ちゃんと自分の胸に
聞いてみればいいじゃないですか。

ボクにも、自分に正直にならない
と、って言ってくれたでしょ」


遥はイジワルっ気を出したのか、
ちょっと突き放すように、そっけ
なくそう言う。


――そ、そんなぁ〜っ。


泣きそうな顔になっている花乃を
あっさりスルーして。

遥は門扉までたどり着くと、
またペコリとお辞儀して、ほほ
笑んだ。


「それじゃ。見送ってもらって、
ありがとうございました♪」