花とアイドル☆《完》

「な、ななななんで、そんな!?

ち、違うよぉ〜っ」


頭から湯気を出しそうな勢いで
照れながら、花乃は必死で否定
した。


遥はあっけにとられてポカンと
しながら、


「そなんですか……。

2人ともあんなに想い合ってる
みたいだったから、ボク、てっき
り……」


「お、『想い合って』!?」


――あ、あたしと拓斗クンが!?

……そんな、ありえないよぉ

だって拓斗クンはアイドルで、
あんなにステキで……。

あたしとなんて、そんな……。


「あー…

花乃さんって、見た目どおり、
やっぱオクテなんですね」


一人うろたえる花乃を横目で
見ながら、遥は苦笑いした。


「だ、だってぇ〜。

遥クンが急に変なこと言うからぁ
……(涙)」


花乃は熱くてカッカしている両の
頬に手を当てて、精いっぱいの
口答え。