花とアイドル☆《完》

     ☆☆☆☆☆



拓斗は教会へは戻らず、そのまま
素通りすると、駐車場へと向かった。


「さすがに花乃さんおぶってだと
目立つし。

どのみち、病院行くしかない
だろうしね」


駐車場の入口にあったベンチに
花乃を腰掛けさせると、拓斗は
そう説明して、携帯を取り出す。


すぐに応答があったようで、
拓斗は早口に話し出した。


「あ、母さん?

うん、見つかったんだ。

それで、ゴメン。ちょっと事情が
あって、今もう駐車場まで戻って
きてて。

うん、詳しくは後で話すけど……」


携帯から、詳しくは分からない
が、愛香さんの声も漏れ聞こえて
くる。


花乃が見つかったと聞いて、
興奮して大きな声を出しているの
だろう。


……それだけ、心配してくれたと
いうことだ。