――は、恥ずかしい〜っ//////
掴まってるのが精いっぱいだよ
……。
花乃は黙って、拓斗の体から
自分に伝わる振動に、身を任せて
いた。
拓斗も、何も言わずに歩を進めて
いたが――やがて、控えめな声で
問いかける。
「――何があったの?
みんな心配したよ」
「う、うん……」
――そうだよね。
きっと、愛香さんと奈津美さんも
探してくれた違いないし……。
心配をかけたことは、本当に
申し訳なく思った。
でも――。
真実は、今はまだ……話せない。
遥との会話が、ものわかれに
終わってしまって、まだ解決して
いないから。
拓斗の気持ちを遥に話せなかった
のと同じように……遥の想いを、
勝手に話してしまうことも、
できない……。
掴まってるのが精いっぱいだよ
……。
花乃は黙って、拓斗の体から
自分に伝わる振動に、身を任せて
いた。
拓斗も、何も言わずに歩を進めて
いたが――やがて、控えめな声で
問いかける。
「――何があったの?
みんな心配したよ」
「う、うん……」
――そうだよね。
きっと、愛香さんと奈津美さんも
探してくれた違いないし……。
心配をかけたことは、本当に
申し訳なく思った。
でも――。
真実は、今はまだ……話せない。
遥との会話が、ものわかれに
終わってしまって、まだ解決して
いないから。
拓斗の気持ちを遥に話せなかった
のと同じように……遥の想いを、
勝手に話してしまうことも、
できない……。

