花とアイドル☆《完》

「拓斗………」


前屈みになって荒い呼吸をしなが
ら、途切れ途切れに話す拓斗を、
遥はどこか戸惑った様子で見返し
ている。


「どこ行ってたんだよ?

それに――お前、一人か?」


「え、あ――うん……」


遥の返答を聞くやいなや、拓斗は
表情を曇らせた。


「そか――てっきり花乃さんと
一緒だとばかり……。

お前、花乃さんの所に引き返して
ったよな?

それで、二人ともいなくなってた
から……」


「あ……。

ボ、ボクが戻ったときにも、
居なくて……それで、探してた
んだ……」


「そうなのか?

てか、そんならまず連絡しろよ。

こっちからもかけたけど、携帯
つながんねーし」


「ゴ、ゴメン!

充電切れちゃって――」