花とアイドル☆《完》

「ボクが――拓斗のことを思って
いないって、言うんですか?」


「ゴメンね。

今の遥クンは――あたしには
そう思える。

あたしと比べて、勝とうとしてる
のって……なんて言ったらいいの
かな……。

自分の自信とか、保身のために
しか思えないの……」


――必死で、自分が拓斗クンの
『いちばん』であろうとしてる。

そんなふうに見える――。


「保身、だって……!?」


花乃の腕をつかむ遥の指に、
力がこもった。


痛みで表情を歪める花乃に、遥は
ぐっと顔を近づけて、


「保身なんかじゃない!

ボクがいちばん拓斗のことを
分かってるのは、紛れもない
事実なんだ!

だってボクは、小学生のときから
ずっと、拓斗と一緒だったんだ
……!」