花とアイドル☆《完》

遥の表情になんだか違和感を感じ
て、花乃は戸惑っていた。


仲のいい親友の話をしているのに
――どこか冷たい、無感情な――、


――ううん、違う。

なんだか感情を押し殺してるよう
な……そんな感じがする……。


「花乃さん?

どうしたんですか?」


黙り込んでしまった花乃を訝しん
で、遥が一歩、花乃への距離を
つめて問いかけてきた。


花乃は、反射的に体が強張るのを
感じながら、


「う、ううん。

遥クン、拓斗クンのこと、よく
わかってるなと思って」


と、曖昧な口調で答える。


遥は複雑な表情の口元に、ほんの
少しだけ笑みを浮かべて答えた。


「そりゃぁ、長い付き合いです
から。

ここ1年くらいは、拓斗もすごく
忙しかったし、ぜんぜん会えな
かったけど……」