花とアイドル☆《完》

足早にこちらに近づいてくる
足音が、耳に入ったかと思うと。


それが、ちょうど自分の前で
止まって、花乃はハッと顔を
あげた。


「どうも。

だいじょーぶですか?」


「―――遥クン?

どうしたの?」


花乃の目の前に立っていたのは、
ギャラリーに向かったはずの、
遥だった。


「エヘヘ。

実はぜんぜんキョーミないジャン
ルだったんで、ボクも戻って
きちゃいました♪」


いたずらっぽく笑った遥は、花乃の手元を見て、


「そうそう、喉渇いてたんです
よね〜。

ボクもなんか買ってこようっと」


そう言うとさっさと自販機の前に
移動し、ミネラルウォーターを
買うと、キャップを開けて口を
つける。