花とアイドル☆《完》

「あ、この《地元で採れたフレッ
シュフルーツジャムのお店》って
ステキ!」


「ホントね!

あと、こっちの《天然アロマ
ショップ》とか♪

ね、花乃ちゃんアロマキャンドル
とか好きじゃなかったっけ?」


「ハイ! 大好きですぅ」


キャッキャと騒がしく相談しあう
女性陣に、少し離れた所から
サングラスとキャップで『プチ
変装』した拓斗が、


「おーい

悪いけどオレ達そーゆーのあん
まりなんですけどぉ」


と、ため息混じりに声をかける。


「むぅ〜。

男のコにはキョーミないジャンル
かぁ……」


困ったように腕を組む愛香さん。


遥も苦笑しながら『すいません』
と口にするが、やっぱり、女性陣
が提案したコースには賛同しかね
るようだった。