花とアイドル☆《完》

     ☆☆☆☆☆



「うわぁ、キレイ……!」


車窓の外に飛び込んできた景色に
、花乃は思わず感嘆の声を漏らし
た。


「ホントだー、
きれいな湖ですね!」


花乃の前のシートに座った遥も、
ガラスに顔をくっつけるように
して声をあげる。



休憩を挟みながらの車での移動は
順調で、高速を降り、軽井沢と
呼ばれる一帯に入ってしばらく
した頃。


ずっと続いていた林道の片側が
急に途切れ、深緑の水をたたえた
大きな湖が姿を現したのだ。


「あ!

ここは、湖の周りに色々施設が
集まってるのよ。

小さな美術館とか、植物園とか
カフェとか♪」


「あー、そーいや昔何回か来た
ことあったっけな」