花とアイドル☆《完》

「うんうん。

どこに熱烈な拓斗のファンがいる
か分かんないからね〜。

目ざといヤツは見抜いちゃうかも
しんないからね」


言いながら、みずほはふと思い
出したように『あ』と声をあげた。


「ん?」


「あ、うん、
ちょっと思い出してさ。

そう言えばうちの一回生にも、
ちょっとアブない系の拓斗の
ファンがいるみたいなんだわ」


「あ、アブないって?」


「ん〜、あたしもサークルの後輩
がしゃべってるの聞いただけだか
ら、よく知らないんだけど。

なんか暗いコでいつも一人なのに
、拓斗の話してる生徒を見ると
急に割り込んできて、あんた達
より自分の方が拓斗のファンだ!
って主張しだすんだって」