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それから一週間ほど経った、
とある平日の午後。


講義の後、花乃はみずほとカフェ
に入って、まったりとお茶を
楽しんでいた。


「よかった、
すっかり元気になったみたいね」


いきなりのみずほの言葉に、
花乃が『ふぇ?』とマヌケな返事
を返すと、


「例の、朱鷺田さんとやらの一件
のときは、ホント元気なくなって
たでしょ、あんた」


みずほは、正面に座った花乃の
おでこをチョンとつついて、
からかうようにそう言う。


「あ、そのことかぁ。

うん、おかげさまで、もう朱鷺田
さんとも気まずくないし」


「ほほー。

これ以上何も言わない、とゆー
約束は、ちゃんと守ってくれてる
のね」