その途中で、花乃は思い切って、
少し前を歩く朱鷺田さんに駆け
寄って、声をかけた。
「――あの、朱鷺田さん!」
「……なんでしょうか?」
朱鷺田さんは、立ち止まって
花乃を見返した。
前方にいた愛香さんと拓斗は、
何か話をしていて、二人が立ち
止まったことに気付かず、先に
進んでいく。
運よく朱鷺田さんと二人になれた
ことにも後押しされて。
花乃は勇気を出して、まっすぐ
朱鷺田さんの目を見て、言った。
「あの、あたしからも、ちゃんと
言っとかないと、って思って。
あたし、この家のみんなが大好き
だし、今の生活がとても楽しいん
です」
話しながらも、心臓がバクバク
してるのが分かる。
少し前を歩く朱鷺田さんに駆け
寄って、声をかけた。
「――あの、朱鷺田さん!」
「……なんでしょうか?」
朱鷺田さんは、立ち止まって
花乃を見返した。
前方にいた愛香さんと拓斗は、
何か話をしていて、二人が立ち
止まったことに気付かず、先に
進んでいく。
運よく朱鷺田さんと二人になれた
ことにも後押しされて。
花乃は勇気を出して、まっすぐ
朱鷺田さんの目を見て、言った。
「あの、あたしからも、ちゃんと
言っとかないと、って思って。
あたし、この家のみんなが大好き
だし、今の生活がとても楽しいん
です」
話しながらも、心臓がバクバク
してるのが分かる。

