花とアイドル☆《完》

「それならいいわ。

じゃあ、ここでハッキリあたしが
言っちゃいます。

同居が世間にバレればスキャン
ダルになる――それは分かるわ。

でも、世間がどう言ったって、
花乃ちゃんは、もううちの家族
なの。

だから、出て行くなんてことは、
ありません!」


ピシャリと、強い口調で言い放つ
愛香さん。


花乃はもちろん嬉しかったが、
それよりも朱鷺田さんの反応が
気になって、気が気ではなかった。


――大丈夫かなぁ、あんな強く
言って

朱鷺田さん、怒り出したりするん
じゃ……。


しかし、当の朱鷺田さんは、
苛立った様子も見せず。


少しの間を置いた後、チラリと
だけ愛香さんを見て、短く尋ねた。