花とアイドル☆《完》

花乃はにわかに緊張しだして
しまう。


そんな花乃と拓斗を交互に見なが
ら、愛香さんはいつになく元気の
ない声で言った。


「二人とも、何かあったのなら
相談してくれたらよかったのに。

水臭いわ」


「ごめんなさい……」


花乃はすぐさまペコッと頭を
下げて謝った。


拓斗も、小さく『悪かった』と
口にする。


「まあ、一番お説教しないといけ
ないのはカナちゃんだけどね。

ホントに、あの子ったら昔から
心配性なんだから!

ガツンと怒ってあげちゃうん
だから!」



     ☆☆☆☆☆



そうして、約15分後。


到着した朱鷺田さんを交え、全員
でリビングのソファを囲み。