花とアイドル☆《完》

でも、オレまでこんな生活してる
せいで、ほとんど家に一人だろ?

フツーだったら、部活とかバイト
してたにしても、もうちょっと
コミュニケーションとってあげれ
るんだろうけどさ――」



「あ、愛香さんは、幸せそう
だよ!!」


拓斗は、まだ何か言おうとして
いたけれど。


たまらず、今度は自分がそれを
遮って、叫んでいた。


「そりゃ、普通の男のコのお母さ
んとはぜんぜん違うし、家族が
あんまり家にいないのは、寂しい
かもしんないけど。

でも愛香さん、あたしにすっごく
楽しそうに、拓斗クンの活躍の話
してくれるの。

ドラマだって、録画して何回も
見てるし――」