花とアイドル☆《完》

「もしかしたら、花乃さんの言う
とおりなのかもしんない。
だから……ありがと。

朱鷺田さんのしたこと、そんな
ふうに考えてくれて」


「えっ!?

そ、そんなお礼言われることじゃ
ないよ!」


「イヤ、そーなの。

でも、オレはやっぱ花乃さんを
傷付けたことは許せないから――
そこは、もう一度朱鷺田さんと
話をしてみる」


もう決めた、と言わんばかりに、
拓斗はキッパリとそう言い切る。


――拓斗クン……。

別に、そんなのもういいのに。

それに、朱鷺田さんと話なら、
あたしのほうがしなくちゃ……!


花乃の思いには気付かず、拓斗は
改めて花乃に向き直ると、