そう言いながら、拓斗はドサッと
花乃の隣に腰をおろした。
木製のベンチが、きしんだ音を
たてる。
「……駅の方とかも、いっぱい
探してくれたの?」
「まあ、テキトーにね」
さりげなさを装っているけれど、
まだ荒い息は落ち着いていない。
――ずっと走って、探し回って
くれたんだ……。
でも駅前なんて、人いっぱいいる
のに……?
花乃の不安そうな視線で、拓斗は
すぐに察したらしい。
「さすがに駅前ではコレつけてた
から、たぶんだいじょーぶ」
そう言って指さされたジャケット
の胸ポケットには、サングラスが
掛けられていた。
花乃の隣に腰をおろした。
木製のベンチが、きしんだ音を
たてる。
「……駅の方とかも、いっぱい
探してくれたの?」
「まあ、テキトーにね」
さりげなさを装っているけれど、
まだ荒い息は落ち着いていない。
――ずっと走って、探し回って
くれたんだ……。
でも駅前なんて、人いっぱいいる
のに……?
花乃の不安そうな視線で、拓斗は
すぐに察したらしい。
「さすがに駅前ではコレつけてた
から、たぶんだいじょーぶ」
そう言って指さされたジャケット
の胸ポケットには、サングラスが
掛けられていた。

