花とアイドル☆《完》

結局、花乃は身動きできなく
なっていた。



ここは、本郷家と駅までの道を
少しそれた所にある、小さな公園。


本郷家に引っ越したばかりの頃、
道に迷って偶然気づいた場所
だった。


公園に隣接して、林…というのも
おこがましいくらいの広さだけれ
ど、木立が茂っていて。


ハンドメイドに使えそうな小枝が
落ちていたりするので、何度か足
を運んだことがあったのだ。



――はぁ、
もうこんな時間かぁ……。


なんとなく足のむくままここへ
やって来たが、何かをする気にも
ならず。


ただぼーっとベンチに座り続け
て、もう1時間が経とうとして
いる。