花とアイドル☆《完》

     ☆☆☆☆☆



「はぁ……」



ベンチに腰掛けたまま、花乃は
もう何度目になるか分からない
ため息をついた。


「どーしよう……」


この言葉も、もう散々呟いた。


なりゆきで家を飛び出したものの
、すぐに後悔していた。


本が欲しいなんてただの出まかせ
だから、行くあてもない。


――それに、今避けたって、
どうせ晩御飯のときに顔を合わせ
なくちゃいけないのに……。


それとも、晩御飯もいらないと
今から連絡して、もっと遅くまで
どこかで時間をつぶそうか?

でもそんなの絶対不自然だし、
奈津美さんにも申し訳ない……。


さっきから延々とそんなことを
考えているけど、堂々巡りで。