結局、拓斗のほうから強引に話を
打ち切り、その後は深夜まで撮影
が続いたので、うやむやになって
しまっていたけれど。
――あのヤロ、
まさかとは思うけど……!
「――ゴメン奈津美さんっ。
オレ、ちょっと部屋戻る!」
拓斗は勢いよく立ち上がると、
3階の自室へと大急ぎで移動した。
部屋に入るなり携帯を取り出し、
履歴から奏にコールする。
2回呼出音が鳴ったあと電話は
つながり、いつものように落ち
着き払った奏の声がむかえた。
『――どうした?
何かあったか?』
――何かあったか、じゃねーよ!
そう怒鳴りたい気持ちを、ぐっと
抑えて。
打ち切り、その後は深夜まで撮影
が続いたので、うやむやになって
しまっていたけれど。
――あのヤロ、
まさかとは思うけど……!
「――ゴメン奈津美さんっ。
オレ、ちょっと部屋戻る!」
拓斗は勢いよく立ち上がると、
3階の自室へと大急ぎで移動した。
部屋に入るなり携帯を取り出し、
履歴から奏にコールする。
2回呼出音が鳴ったあと電話は
つながり、いつものように落ち
着き払った奏の声がむかえた。
『――どうした?
何かあったか?』
――何かあったか、じゃねーよ!
そう怒鳴りたい気持ちを、ぐっと
抑えて。

