花とアイドル☆《完》

「だってヒドすぎでしょ!

花乃だって好き好んでこの家に
したわけじゃないじゃん!

他にアテがないのだって分かって
んだろーに、んじゃ何よ?

お前が住むとこ世話してくれんの
かっつーの!!!」


「ま、まあまあ……」


「まあまあ、じゃない!

あんたが言えなかったことを、
あたしが代わりに言ってあげてん
でしょーが」


当事者のくせに、一緒になって
怒るどころか、なだめにかかる
花乃に、みずほは気がそがれた
ように肩を落とした。


「まったく――なんで一言も言い
返さないで逃げちゃったのよ。

花乃はぜんぜん悪くないんだから
、ビシッと言い返してやれば
よかったのに」