花とアイドル☆《完》

今まで黙って聞いているしかなか
った花乃も、さすがにこれには
黙っていることができなかった。


「あ、あたし、誰にもバラしたり
しません!」


話したのは、親友のみずほだけ。


彼女は、絶対に信用できる。


でもそれ以外は、友達にも親戚に
も、話すつもりは全くなかった。


それなのに……そんなふうに
思われてたなんて。


悔しい……。



「それだけでは、全く不完全なんですよ。

あなたが故意にバラさなくても、
あなたの周囲が、それに気付く
こともあるかもしれない」


「そんなこと――!」


「――ない、と、100%言い切れ
ますか?」


「…………!」


強い切り返しに、思わず言葉が
喉につまる。