花とアイドル☆《完》

「ち、違ったかな?」


「真逆ね☆

てか、オレがそんなこと言うわけ
ねーじゃん。

森にいそうっていうのは――」


拓斗はそこで一度言葉を切って、
少し考える様子になる。

でも、納得のいく表現はすぐに
思い付いたみたいで。


「妖精みたいってことだよ♪

森とか、花のさ。

そーゆー、ファンタジックな
イメージがあるってこと」


と、なぜかちょっと自慢げに、
拓斗は言った。


「…………/////」


たしかに、南米の未開の地から
一気に方向転換し、いきなり
そんなカワイイものに例えられて
しまって。


今度は、照れくささで言葉が
出なくなってしまう花乃である。