花とアイドル☆《完》

「たっくんったら、相変わらず
いじわるなんだから!

花乃ちゃんもそう思わない!?」


「あ、あはは」


そんな愛香さんは、やっぱり少女
みたいにカワイイと思えてしまう
ので、花乃は笑ってごまかした。


やがて、拓斗がマグカップを手に
戻ってくる。


「コーヒーだけでいいの?

お腹すいてない?」


「車の中でパン食ったからヘーキ」


そう言って、拓斗はソファに深く
腰掛けると、カップに口をつけた。


「……………」


花乃は、久々にゆっくりと会えた
拓斗を、ついまじまじと見てしまう。


今日の拓斗は、黒のレザージャケ
ットにゼブラ柄の細身のパンツ。


――なんか大人っぽくて、いつも
とイメージ違うけど……

やっぱり、かっこいいなぁ/////