花とアイドル☆《完》

「でも、実を言うと…。

拓斗クンを『アイドル扱い』
しない自信はあるんだけど、なんか住む世界が違いすぎて、
気後れしちゃってるかも」


「え、どーゆーこと?」


「だって、愛香さんも元アイドル
だし、すごくキレイだし。

それにこんなお金持ちの立派な
おうちだし。


あたしはただの一般人で、家も
普通のマンションだったから…」


思い付くまま一気に口にして。

ふと拓斗を見ると、彼は少し
考えるふうに、下唇に指を当てて
いた。