花とアイドル☆《完》

『疲れるんダヨネ』なんて、
独り言のようにぼやいている。


「プッ……そ、そうだよね」

その表情がおもしろくて、花乃もつい笑いが漏れた。


――なんか不思議。

拓斗クンと話してると、最初は
ものすごく緊張してたのに、いつのまにかそれがなくなってる……。


廊下で待ち伏せてた時のドキドキ
は、どこかへ飛んでいってしまっ
たみたい。


緊張が解けた勢いもあって。

花乃は思い切って、本音を口に
してみた。