花とアイドル☆《完》

「――お願い?」



「そう」



「な、何かな?」



『お願い』だなんて言われると、
ちょっと構えてしまう。


人には言わないで、とか?


それだったら、別にいいふらす
つもりもないし、カンタンに
きけるけど。



そんなことを考えた花乃だったが、拓斗の言葉は違っていた。


「この先イヤでも芸能活動してる
オレ、目にすることになると思う
んだけどさ。

できれば、そーゆーのあんま
気にしないで、フツーに接して
ほしいなあ、と」