花とアイドル☆《完》

「そ、そうかな?」



「マネージャーとかしょっちゅう
出入りしてるし。

それに何より、母さんがオレの
ドラマの録画とか見まくってる
からな〜」



「プッ……

そ、それは分かりやすいね」



夕食の時の愛香さんの様子から
しても。

きゃーきゃー言いながら我が子の
出演番組を見ている姿が容易に
想像できて、花乃はつい笑って
しまう。


「だろ?

ほんとあの親バカ、どーにかして
ほしいんだけどね」


苦笑いで拓斗も答えるが、その
目元はどこか優しかった。