花とアイドル☆《完》

「えぇっ!? まさかそんな」


「マジだよー。

それに、嬉しかった」



――――!!?


嬉しかった?


どこから、そんな発想に!?



きっと、花乃は驚きすぎてよほど
まぬけな顔をしていたのだろう。


拓斗は、クックと笑いを噛み殺しながら、話を続ける。


「母さんから、オレのこと隠して
下宿人入れるって聞いてさ。

うまくいかないんじゃないかって
思ってたんだ。

オレのこと知ったら、見る目変わるっていうか……。

芸能人としてしか、接してくれないんじゃないかって。

それに、こっちもイメージ壊さないように振る舞わないといけないし」