私達は、キスはしない。

するとしたら抱き合うだけ…………

華津毅はしてこようとする。

でも、私を思ってない、私の中にあの先輩を探してるだけ…………

だから私は何かとそういうのを避けてきた。

ちゃんと華津毅が私を思ってしてくれるように私、華津毅に見合う女の子になるから。

華津毅に好きになってもらうように頑張るから〝別れる〟なんて言わないでね…………

私は、華津毅のタイプに近づくためにデートの時は化粧やはいたこともないミニスカートなどをはいた。

でも、華津毅は私を見ようとはしなかった。

口先でわ〝かわいい〟なんて言ってくれる…………でも、その〝かわいい〟は友達として幼なじみとしての〝かわいい〟だよね…………

わかってたのに目の当たりにするとやっぱり悲しいよ…………

こんなことを繰り返してやっと華津毅と話し合う決心がついた。

枷奈ちゃんに相談するたびに言われてきた〝話し合い〟。

「枷奈ちゃん、私やっと華津毅と話し合う決心ついたよ。」

枷奈ちゃんは嬉しそうにでも悲しそうな笑顔で「頑張れ、何かあったらあたし話し聞いてあげるから。」って言ってくれた。

枷奈ちゃんに報告してから私は華津毅にメールをした。

「今日、話したいことがあるから、学校が終わったら私の部屋に来て。」

私は、ちゃんと話そうと決心しながら送信ボタンを押した。