悟はずっと昔からあたしだけを想っていた。どうして気付かなかったんだろう。こんなに近くにいたのに。
いや。近くにいたからこそ気付かなかったのかもしれない。あたしは相手の気持ちも分からないほど、悟と大輔の近くにいたんだ。

あたしはどうすればいいんだろう。あたしは大輔が好き。けど悟を傷付けることはしたくないし、今の関係が壊れるのも嫌だ。

あたしはいろんなことが抱えきれなくなり、布団を頭からかぶるとそのまま眠りについた。