弟くんと危険な関係!

「でも…ね、あたしには…好きな人が…」



そう言った途端、急にあたしを抱きしめる力が緩くなった。



「好きなヤツ…?」


大地が何だか怖い声になっている。
さっきまでの甘い声の大地とは全然違った。



次に大地が何かを言おうとしたとき…


「ただいまー!」


お母さんと雅也さんが仲良く帰ってきた。



とっさにあたしたちは離れ、何事もなかったかのようにふるまう。