弟くんと危険な関係!

「と…とにかく…はなして…よっ」


あたしはドキドキしていてうまく声が出てこなかったが、絞り出して伝えた。


しかし大地はさらにギュッと強く抱きしめ、あたしの後頭部にあった顔を、今度はあたしの右肩の所に持ってきた。


大地の息づかいが伝わってくる…。



「答えるまでは離さない。俺の本気をなめんなよ。絶対誰にも渡さねー。」



え゛え゛…!
どうしよう…


だって…
あたしは健太が好きなわけだし…


でも強引な大地にドキドキしてしまっているのは事実。




「が…眼中にないわけじゃないけど…」


「本当に…?」


ちょっと嬉しそうな声になった大地。