お昼になり、食堂に向かうあたしと舞。


食堂は高等部と中等部が一緒に使う。
だから毎日スゴい人で溢れている。



人気のAランチをゲットしたあたしは、ルンルン気分で席についた。
隣に舞が座り、ご飯を食べようとしたとき、


「俺ここに座るわ。」


と、健太があたしの前に座った。

「健太もお弁当ないんだ?」

あたしが質問すると

「うち、母さんが朝早いから作らせるの悪いしさ。」

と健太が答えた。


中学生のときから友達なのに、あたし健太の事何も知らないんだ…。

健太の事を好きなら、もっと何でも知ってなきゃいけないのに…!


「あ…あたし、明日健太の分のお弁当作ってあげるね!」


つい、口が勝手に言っていた。