弟くんと危険な関係!

「できたーーーー!!!」

ようやく看板が完成した。

健太と一緒に盛り上がっていたが、
ふと教室を見渡すと、いるのは私と健太だけ。
辺りが暗いことに気がつき、ぱっと時計を見ると…


「うそ!もう8時??」

「え?そんな時間?」


私も健太も、もくもくと作業していたため、周りのみんなが帰ったことや時間なんて全く気がつかなかった。

反対の校舎を見ると、ポツポツと明かりのついている教室があり、なんとなく私は安心した。
だって、夜の学校って怖いじゃん?(笑)

あ!私、晩御飯作ってない!しかも連絡もしていない!
急いで携帯を見ると、大地や雅也さん、お母さんから電話が何回もかかってきていた。
やばいー!マナーにしてたから全く気がつかなかった!

急いでお母さんに電話をした。

「あ!お母さん、ごめん!」

『どうしたのよ、ほたる!心配したわよ!いつも連絡してくれるのに、今日はないから…今どこにいるの?』

「や、実は、看板作りでヘマしちゃって残ってたの…今から帰るから!」

『ヘマって…』

お母さんは笑ったあと、

『気をつけて帰ってきなさいよ。』

と言って電話を切った。



「ほたる、大丈夫?」

健太が心配してくれた。

「あたしは大丈夫だよー!それよりも、健太もこんな時間まで本当にごめんね…。」

あたしは腰を曲げて謝った。


「いいよ、気にすんなよ。ほたるの迷惑なんて全く迷惑だなんて思わねーし。」

優しい言葉。