弟くんと危険な関係！

キーンコーン。
下校時間のチャイムが、校舎を駆けめぐった。


「ごめんね、ほたる！看板手伝ってあげたいところなんだけど、ちょっと用事があるから先に帰るね！また明日ねー！」


舞は風のように帰って行った。


あたしはあと少し看板を作成して帰ることにした。


「ほたる、俺少し手伝ってやるよ。」

「健太ー。」


優しい健太が部活の前に少し手伝ってくれることに。


「ありがとう健太。」

「お互い様だろ。」


にっこりと微笑む健太。やっぱり優しい。大地の優しさとは天と地ぐらい違う。
健太の場合は外見から優しさが滲み出てる。
けど、今は本当に大地でいっぱいで、健太がどんなに優しくても、あたしの頭の中から大地を消すことはできない。

きっと、健太と付き合えば、すごく大事にしてくれると思う。
けど、やっぱりあたしは大地が好きだ。
こんなふうに、健太に優しくされるたびに実感してしまう。
こんなこと、健太にはすごく失礼だよね…。