瑠璃色の華

「桃さん…?」

そこには長い髪を風にはためかせその、小さな体からは想像もつかないほどの威圧感を放つ桃がいた。

「若干10歳にして仙頭省の省尚となった私によくもそのようなことが言えたものですわね。」

厳かに告げる桃の唇は怪しげに弧を描いていた。

「青龍。暴れなさい。」

スッと伸ばされた桃の手をガシッと掴む者があった。
「「!?」」

2人してそちらを見ると。

「いけませんよ。桃。」

強風に顔をしかめている蓮の姿があった。